株式会社神明

神明トップ対談

食育で広がれ 子どもの未来

  • 株式会社 神明
    代表取締役社長
    藤尾 益雄
  • 元総合格闘家・
    タレント
    髙田 延彦

コメ卸、神明のトップ対談。テーマは「食育」。
元総合格闘家で小学生のレスリング教室を開いている髙田延彦氏と、「日本の食を、世界のチカラに」と願う神明の藤尾益雄社長がコマーシャル撮影で岡山県の農村を訪れ、食育と子供たちの未来について語り合った。髙田氏は「食事は子どもの成長に大きく影響する。大人は食育に真剣に取り組むべきだ」と訴えた。

小学生のころは食事や睡眠大事

藤尾
プロレスに入門した若い頃、食べても太りにくい体質だったとうかがいました。
髙田
新日本プロレスに入るには規定があり、身長は180センチ以上、体重は65キロ以上必要でした。僕は身長178センチ、体重62キロしかなかったのですが、プロレスラー(当時)の山本小鉄さんが「こいつ、なかなかやる気があるな」と精神面を評価して引っ張ってくれました。小鉄さんがいなかったら、おそらく入門できませんでした。どうしても憧れのアントニオ猪木さんの所へ行きたかった。
藤尾
どうやって体を大きくしたのですか。
髙田
もう食べるしかない。とにかくコメを食べました。食事にはノルマが課せられ、1日どんぶり10杯のご飯とおかずを食べなければいけません。プロレスは力士出身の力道山の人気を受けて発展した影響があり、おかずも力士と同じちゃんこ鍋でした。目の前に先輩が座って食事を監視し、僕がクビにならないように心配してくれた。毎月、身長と体重を測り、規定に達しないとクビでしたから。
藤尾
食べるのが仕事ですね。
髙田
本当に食べるのが練習。練習と同じくらい厳しかったですね。
藤尾
ところで、小学生のレスリング教室「ダイヤモンド・キッズ・カレッジ」を始めたきっかけは何ですか。
髙田
少子化で兄弟が減り、近所の子どもが減って、子ども同士の触れ合いも減りました。遊ぶ場所も遊ぶ時間も減っています。しかし子どもが健全に育ち、自分をつくりあげる時期として、小学生時代はとても大事です。せめてスポーツに打ち込み、信頼できる指導者の下で子ども同士が触れ合う機会がつくれないかと考えました。
藤尾
どのような指導をしているのですか。
髙田
強い子も弱い子も、年齢を問わずレスリングの下に集まります。強い子は弱い子をいたわり、弱い子は強い子に憧れる。1時間半から2時間も運動すれば、腹が減ります。体を目いっぱい動かした後、自宅に帰って宿題を片付け、ご飯を食べる。ザブンと風呂につかり、這うようにベッドへ行き、素晴らしい睡眠をとる。この繰り返しが小学生に必要な時間の使い方だと思います。
藤尾
それこそ私達の子どもの頃の生活でした。日が暮れるまで遊んで泥まみれ。家に帰ればご飯をしっかり食べ、眠い目をこすって宿題をして、バタンと寝てしまった。
髙田
本来はその繰り返しなんですよ。僕は朝、「学校へ行ってきまーす」と言って家を出るとき、もう学校の給食のことを考えていましたから。(笑い)
藤尾
今は朝食を食べない子が増えています。こうした子供達がそのままの生活を続けていけば、心身の成長にも影響しないか心配です。
髙田
朝出かける時間ギリギリまで寝て、食べずに学校へ行き、給食を朝昼兼用の食事にする子が増えていますよ。大問題です。

朝食抜きはダメ大人がキチンと

藤尾
双子の息子さんがいらっしゃいましたね。どのように育てていますか。
髙田
うるさいですよ、僕は。双子を持って初めて実感したのですが、「双子カプセル」というような独特の世界があります。例えば、僕がどちらかひとりを全力でしかるでしょ。ひとりっ子なら1、2時間はしゅんとしている。でも、双子は1、2分もしないうちに2人でケラケラ笑っているんです。どちらかがピンチになると、もう一方が助けます。逃げ道があるのです。双子というのは面白いし、育てがいもある。しかったら、ちゃんと反省してほしいけど。(笑い)
藤尾
おふたりともスポーツをしていますか。
髙田
2人とも水泳をしています。いま中学3年生で、7月から米国へ留学します。自分達から行きたいと言い出したんですよ。
藤尾
ご夫婦(夫人はタレントの向井亜紀さん)ともお忙しいでしょうから、ご家庭で一緒に食事をする機会が少ないのでは。
髙田
朝は必ず一緒にご飯を食べるようにしています。おかずは数点、必ずフルーツとヨーグルトをつけて。
藤尾
息子さん達がお好きなメニューは。
髙田
カレーライス、ハンバーグかな。僕も月に数回、おやじ鍋と呼ぶ料理を作ります。ちゃんこ鍋を進化させた物ですよ。日によってキムチ味とか、味噌味とか味付けを変えています。
藤尾
それはご飯が進みますね。よく食べますか。
髙田
大きめの茶碗で3杯ぐらい。2人ともコメが大好きです。
藤尾
一番人気の料理は、おやじ鍋ですか。
髙田
やっぱり奥さんの料理が一番人気ですよ。ウチは野菜系が多いですね。野菜を1日半煮出した「べジブロス」のスープをご飯にかけてよく食べます。栄養価が高いですね。
藤尾
全国の子ども達と交流して、改めて食育についてどう考えていますか。
髙田
今は食べ物の選択肢が多すぎるのが問題点。栄養バランスを考えずにおなかを満たすことに慣れると、子どもの成長にも影響すると思います。決してぜいたくをさせる必要はないが、周囲の大人が子どもの成長を第一に考えて食べ物を選んでほしい。高校卒業までは食育に真剣に取り組むべきです。
藤尾
私も子どもの食生活を守るのは大人の役割だと考えています。1日3食をキチンと用意し、栄養のバランスを考えていかなければなりません。将来の日本人の食生活にも直結しますし、ひいては日本の農業にも影響します。おコメ、そして和食にこだわりながら食育を通じて子供達の未来に貢献してまいります。

2018年6月10日
 日本経済新聞朝刊より

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■髙田延彦(たかだ・のぶひこ)
1962年、神奈川県出身。80年に新日本プロレスに入門し、81年デビュー。新日本プロレス、UWFインターナショナルを経て総合格闘技イベント「PRIDE」に参戦し、格闘技の人気を広げた。得意技は寝技とミサイルキック。98年、レスリングと格闘技の道場「高田道場」を設立。2002年に現役引退。06年から、子ども向けレスリング教室「ダイヤモンド・キッズ・カレッジ」を定期的に開き、子どもの精神と肉体の育成に力を注いでいる。テレビのスポーツ番組キャスターを務めたほか、映画やテレビドラマにも数多く出演している。7月29日(日)さいたまスーパーアリーナにて統括本部長を務める格闘技イベント「RIZIN.11」が開催される。
■藤尾益雄(ふじお・みつお)
1965年、兵庫県出身。芦屋大学を卒業後、89年に神明入社。2000年に常務、03年に専務、07年に社長就任。趣味はスポーツ。柔道二段。

コメで国民の食サポート

「コメを通じて日本の農業を守り、国民の食をサポートしていきたい」。神明(神戸市)の藤尾益雄社長はこう強調する。同社は1902年(明治35年)に創業し、50年(昭和25年)に会社を設立したコメ卸の最大手だ。日本人のコメ消費は減り続けているが、消費量を増やそうと様々なビジネスを展開している。使い切り1合分の「あかふじ今日のごはん」の販売、10分で炊ける炊飯器の開発などを手がけている。回転寿司レストランの元気寿司のほか、無菌パック米飯の製造・販売会社もグループに加えた。昨秋は回転寿司の最大手、スシローと元気寿司との資本・業務提携を主導した。

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